いけだ筆記通訳グループ
「すみれ」

筆記通訳とは




聴覚障害者に、話の内容を文字にして、
その場ですぐに伝えるのが筆記通訳です。
手話通訳とともに、聴覚障害者の
コミュニケーションをサポートする手段のひとつです。



手話と要約筆記

手話は、手の位置や形・動きと顔の表情などを組み合わせて、意思や感情を表現する
「目で見ることば」で、ろう(あ)者の生活の中から生み出されてきました。
これは、日本語を使って 『読み・書き・話す』 コミュニケーションに慣れ親しんできた人にとっては
外国語のようなものです。

人生の途中で「聞こえ」に不自由を感じるようになった中途失聴・難聴者
特に加齢性難聴など、高齢の人にとって、
手話を使って十分なコミュニケーションができるようになるには
大変な時間と労力が必要です。

しかし、「手話通訳」と同時に「筆記通訳」があれば、手話を知らない人であっても
容易に情報を得ることができるでしょう。



要約筆記

「聞こえ」に障害があってもなくても、同じ情報を同じように得られるということは大変重要なことです。
例えば、『多数決を取る場面で、字を読んでいるうちに終わってしまい、参加できなかった』
これでは、同じ情報を得ているとは言えません。

人が話す速さと、それを文字に表す(手で書く、あるいはパソコンで入力する)速さには
大きな差があります。
そこで、同時通訳のように、情報を受け取るまでの時間差を、少しでも短くするために
話し言葉を要約して筆記する「要約筆記」が生まれました。


いろいろな要約筆記

要約筆記には、文字を書いていく 手書き要約筆記
ノートパソコンを使って文字を入力する パソコン要約筆記 があります。

要約筆記の方法としては、大きく分けて次の三つに分けられます。

◆ 大勢を対象にする場合 : 講演会などのように、大勢の人が同時に読めるように
プロジェクターを使って、スクリーンに文字を拡大して投影します。
手書き要約筆記  … OHC (オーバーヘッドカメラ)とよばれる機器を使って
4〜5人の要約筆記者が交代で、ロールフィルムに文字を書いていきます。
パソコン要約筆記 … 主にIPtalk(アイピートーク)というソフトを使用して
複数のパソコンをつなぎ、連係で文字を入力していきます。


◆ 個人を対象にする場合 : 受診や役所などの窓口でのやりとり、学校での授業など
個人的な場面での筆記通訳は、ノートテイクとよばれます。
「手書きノートテイク」 A4サイズの滑りのよい紙やコピー用紙に文字を書いていきます。
(「すみれ」では滑りのよい紙を使用)
移動を伴うときは、バインダーに用紙を挟んで書いていきます。
「パソコンノートテイク」 直接、入力画面を読んでもらうときや
表示用の画面を読んでもらうケースがあります。


◆ その他 : 野外での行事などで大勢を対象にするときはホワイトボードを使います。


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